今年3月にAmazonで購入した精密電動ドライバーが故障して回らなくなってしまいました。
故障して販売元に連絡したら動画を送れと言われ送ったのだけど、「OK」という一言返事が来て一ヶ月。音沙汰無くなったので、自分で修理してみました。
原因は、精密ドライバーであるにも関わらず、3Dプリンターの組み立てでネジ閉めしたことが原因なので、自分の使い方が問題なんですけどね。
この電動ドライバーは手回しでネジ締めもできるのですが、恐らく手締めしている最中に指がスイッチに触れ、回ってしまったのが故障の原因でしょうかね。
分解してみて同じようなギアボックスが、Amazonで売られていたので、早速注文して修理をしてみました。
1. 分解
分解は至って簡単でした。(分解はね…)
スイッチ部を剥ぎ取ると、ネジがあるので取り外し、ビット取り付け部分(スリープ)を引っこ抜くと外れます。
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/8ad0d96918b36c8864cbc5fd802af771.png?resize=600%2C396&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/4852ea7f4ab0ec5dc6489fa3687e4dc9.png?resize=600%2C402&ssl=1)
LED部のカバーを外し、モータ駆動部を殻割りして、LED基板をスリープから外し、スリープもギアボックスから外します。
このスリープは、バラバラになるので、慎重に外しましょう。(バラバラ事件は後述)
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/78b4c463b29e0c65dfc3cd18be3bb620.png?resize=402%2C259&ssl=1)
ギアボックスをモータから外してみたところ、アウトプットシャフト手前のギアが綺麗に山ごと無くなってました。
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/98e2e3a55e86f96d112c7ffe4cc6cff6.png?resize=405%2C268&ssl=1)
2. ギアボックス交換
さて、事前に分解して代替になりそうなギアボックスをAmazonで探して入手したので、これを使って組み立てていきます。
このドライバーの仕様は、3V150rpmのようなのですが、今回は少し回転数が早いものにしました。
これは回転数が遅くなるとトルクが強くなり、ねじ山をなめてしまったり、ドライバー自体が手から持っていかれてしまったりしていたので、回転数を早くして、トルクを弱くしてみました。
可能であれば、ギアボックスだけ交換したいところですが、モータ側についている歯車のサイズが合わなかったため、今回はモータごと交換しました。
あとよく見ると、ギアボックスも少しカドが取れていて、このままではケースに入らないようなので、トリミングしなければなりません。
真鍮製でかつ薄いので、ここはニッパーでカットしていきます。
ヤスリがけが綺麗に仕上がり良いと思うのですが、ギアボックス内に削りカスが入り、詰まる可能性があるので、カットした方が良さそうですね。
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![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/9a997288b265be9c42caf84218096c19-edited.png?resize=600%2C375&ssl=1)
3. 組み立て
ギアボックスのトリミングも済んだので、新しいモータに取り付け、モータごと配線し直します。
ドライバーの手元スイッチの正転逆転を変えたい場合は、モータの+ーの配線を変えても良いかもしれません。
あとは分解した逆の順で組み立てればOKなので説明不要ですね。
4. 動作確認
ノートPCの裏蓋あけで動作確認してみましたが、以前よりいい感じになったようです。
最初と最後だけ手回しして、あとは電動で回す感じで使えるようにしました。
この製品は、力が強すぎてドライバが手の中で回るほどでしたが、そんなことも無くなり、適度なテンションで最後のネジ締めができます。
電子工作や分解作業を行う人には、あると便利な電動ドライバー。一家に一本いかがでしょうか。
番外:バラバラ事件
ビット取り付け部分であるビットスリープですが、モータシャフトから外す際、スリープの蓋が外れないように取り外さないと、以下写真のようになります。
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/20b927dc668949df1e395cf02a9a9143-1-edited.png?resize=600%2C375&ssl=1)
多分、小さいピン6本が、ベアリングボールのような感じで入っており、用途は全く逆ですが、蓋の部分とピンが引っ掛かって、手回しでロックがかかるような仕組みになっているのかと思います。
ピンは下の写真のように詰めて、蓋を被せてしまえば良いです。
簡単に外れてしまうので、シャフトから外す前に隙間からテープなど入れて固定しておくと良いですね。
![](https://i0.wp.com/diy.wingbird.com/wp-content/uploads/2021/07/de020970b48d94c0ebcb9c0bd605a1a2-1-edited.png?resize=600%2C375&ssl=1)
ピンがなくなってしまうともう手回しはできなくなりますので、ご注意を。
私は詰め作業のときピンセットで跳ねてしまって、1時間近く部屋のなかを大捜索しましたが、実は近くにあったモータにくっ付いていて、愕然としました。笑
コメント
私も、手持ちのドライバーが空回りして使い物にならなくなってしまいました。
分解方法がわからずに困ってたのですが、インターネットで検索したところ、このページにたどり着きました。修理方法が詳しく載っていたので、その記事を参考にばらしてみたところ、状況は全く同じで、先端のビットに近いギアがつぶれてました。電源を入れながら、無理に回したのが原因と思います。
早速、全く同じ仕様のギアボックス付きモーターを発注しました。送料込みで169円でした。ただし中国出荷のため、いつ着荷するかわかりませんが、到着したら、このページを参考に交換修理してみようと思います。
また最後のバラバラ事件は私もやってしまいました。構造がちょっと違ってましたが、開けたときは後の祭り、でも記事を読んでいたので、すぐに元に戻せました。
貴重な情報ありがとうございました。
保田谷さん
参考になって幸いです。
適切なギア比の参考情報が提供できればもっと良いと思っていたのですが、いつもやっつけなので中途半端な感じの中、記事を見ていただき、かつコメント頂き感謝です。