昨年製作したマネークリップ財布を紹介します。
私自身、お札と小銭は分けて持ちたい主義で、以前製作したコインケースとカード・お札財布を持ち歩いていました。
お札の財布も10年近く使い続け、ヘタレてきたので新たにマネークリップ財布を製作しましたので紹介したいと思います。
1. 仕様設計
できるだけコンパクトで最小限のカードだけ持ち歩くことを前提として、以下の仕様としました。
- カードは2枚(免許証とメインのクレジットカード)
- カードは抜け落ちないよう、折り目から挿入
- サイズ感は、カードの横幅を財布の高さ基準とし、財布を広げた幅は一万円札が収まる
- レシートなどが入るサブポケットも用意
材料仕様
外装はコードバン、内装はヌメ革という仕様にしました。
革は厚みがあると仕上がりの財布が厚くなってしまうので、できる限り薄くしたものを用意した方が良いでしょうね。今回は、コードバン0.8mm、ヌメ革1mmのものを用意してみました。
マネークリップ金具はネットで見つけた適当なものを使用しています。
2. 図面
上記仕様から実サイズは以下のようになります。
- 折り畳み時: 9.5cm × 9.5cm
- 広げ時: 18cm × 9.5cm
材料別に図面を起こすと以下のようになります。(PDF版)
財布の角は、縫い終わり時にコードバンとヌメ革の合わせ部分を揃えた後、丸型の彫刻刀などでアールカット処理します。
3. 材料カットと縫い合わせ
1. 図面の通り革を切り出します。
2. ヌメ革③は片方に捻押しラインを入れます。
3. ヌメ革の内側に入る②の材料は、長編側の一方を約5mm程度斜めに漉きを入れます。
これはヌメ革③を貼り合わせてカードを入れた際、ヌメ革②の角がコードバンに当たってラインが出来てしまう事を防ぐためです。(いわゆるパンツラインを見せなくするため)
革はトコ処理をしません。(すり抜け防止用)
4. 糊付けして仮留めします。
糊付けは以下のようにしました。
- ヌメ革②: 上下3mm程度
- ヌメ革③: 外側に向けてコの字に3mm(捻押ししていない箇所)
5. 革を貼り付けた後、重ね合わせたところを綺麗に切り落とし、またはヤスリで揃えます。
革を貼り付けたイメージは以下の通り。
6. ネジ捻を2.5mmにセットして、財布の周り全体に縫しろをつけます。
7. 縫しろに沿って菱目打ちで縫い穴を開けていきます。
この時、マネークリップが入る位置、中央2cmの位置の部分は穴を開けません。
8. 細糸でひたすら周りを縫っていきます。
9. 縫い終わったら、財布を2つに折って、マネークリップが入る部分の縫しろを菱目打ちし、縫っていきます。
10. 最後にレザークラフトで一番大事なコバ処理をしていきます。
ヌメ革部分含め、黒のコバコートで染色して、ひらすら納得いくまでトコノールで磨きます。
11. マネークリップ金具を押し込めば一通り完成。
コードバンにミンクオイルを塗っておきます。
カードの出し入れがかなりきつくなってしまいましたが、革が慣れるまで辛抱です。
自分で作ると修理の仕方もわかっているので長い間使い続けるのはいいですよね。
これでとりあえず10年くらいは修理しながら使って行こうと思います。
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